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映画『しかし それだけではない。加藤周一 幽霊と語る』公式サイト制作

ジブリ学術ライブラリー作品 映画『しかし それだけではない。加藤周一 幽霊と語る』公式サイトデザイン © Rapha Ltd. Author: 高井真一

縁あって、加藤周一さんのドキュメンタリー映画の公開に携わりました。 にしても、「幽霊と語る」とは、どう云う試み?と、思いながら。

それは、戦後の日本を代表する知識人、評論家であり、医学博士でもある、加藤周一さんが亡くなられるまでの3年間、撮影して残されたラストメッセージ。 そして、対話の相手として自ら選ばれたのは、幽霊と云う、ドキュメンタリー映画でした。
若い世代への期待を語った講演と、生前最後のインタビューも含まれています。

加藤さん曰く、「生きている人は、歳をとると意見が変わる。 しかし、すべての幽霊は歳をとらない訳だから、意見が変わる事も無い。」と。

この言葉には、目から鱗。

歳を重ねるとは、埃に塗れ、噂で汚れ、知らぬ間に衰え、死に近づくもの。
同じ時代を生きたとて、見える事象、映る景色、それは違えるもの。
時は移ろい、人は変わり、氷もそのままでは流れてしまう。

志を貫いたまま死ねるは、稀なこと。
ゆえに、己の心に残った彼岸の言葉は、輝きを失わず、生きるのか。

加藤周一さんは、原子爆弾影響合同調査団として、調査のため被爆した広島を訪れてもいた。 戦死した学友が、晩年でも現れていたと云う。

オレは戦争を知らない。 修学旅行では怖い印象しか残らず、30歳を過ぎて個人的に原爆ドームなど見て歩き、真珠湾開戦で使われた特殊潜航艇を江田島の旧海軍兵学校で触れてみても乏しい。
しかし、それだけでない。 幽霊たちとの対話する、加藤周一さんの幽霊と、対話しようと思うのです。

2010年2月27日(土)より、渋谷シネマ・アンジェリカにて公開、他順次ロードショー。