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映画『崖の上のポニョ』公式サイト制作

スタジオジブリ作品 映画『崖の上のポニョ』公式サイトデザイン © Shinichi Takai

映画『崖の上のポニョ』公式ウェブサイト、公開。

映画が完成して、子供も大人も笑顔の打ち上げパーティーに居ても、まだ仕事は残っていたわけで、今日が心からの打ち上げ気分。

世界の宮崎駿監督作品ですから、いろいろ大人の事情もあり、ネットに公開できる素材も限られているのですが、広報部長に無理を云いつつ、なるべく大きく公開可能なものは最大限利用。

ポニョが動く姿はNGなので、パラパラアニメ風ということで許可を得た次第。

映画『崖の上のポニョ』公式ウェブサイトの「作品の内容の解説」ボタンをクリックしてみてください。
映画館で上映前に、薄暗い中、パンプレッとを見ながら、ドキドキして内容を想像するように、また、絵本のように、お楽しみいただければ幸いです。

映画『崖の上のポニョ』、それは現代童話。

コンプライアンス過多の社会へのアンチテーゼでもあり、いつしか水道水で生き物を飼う事ができなくなてしまった現代への問題提起でもあると。

昔は、遊具で遊んで怪我しても、親は遊具に責任転嫁しなかった。
確かにリスクはあっても、体で覚える経験は、口では伝わらないから。

普通の水道水で、金魚が飼えた頃。
危ない沼や、危険な海、台風の中、森の奥、後から叱られても、いろんな冒険ができた世界で、子供時代を過ごせて良かったと思うから。

ジブリ作品に関わる仕事と云えば、大手の広告代理店がこぞって手を上げるにもかかわらず、スタジオジブリ直に個人指名いただき感謝。

初号試写を観たので、レビューを少々。
映画『崖の上のポニョ』は、童話的に楽しい。

暇さえあれば映画を観ておりますが、自己形成された様々な評価レベルゲージに、ピンポイントで突き刺ささる感じで、各所様々にメーター振り切り。

子供は、画面の隅々まで手描きで動くアニメーションを、わーわーわーわーわー…わぉわぉと、楽しむでしょう。
けれども、童話的作品でもあるので、大人は見る年齢により、感じ方は様々と推察。
気付かされることや考えさせられることもあるかと。
そういう点で、何度見ても楽しめそう。

さらに、ジブリファン、宮崎アニメファンには、たまらないシーンも。
ポニョの動きに、未来少年コナンのジムシーを感じたり。
リサの運転に、ルパンのカリオストロの城のカーチェイスを感じたり。
グランマンマーレの天海祐希さんも、アタマーノフ版の「雪の女王」だったり…。

やはり、鳥獣戯画、浮世絵、宮崎アニメと、線でどこまで手触りや心象までも表現できるかへの極み。

3DCGもかなり技術的に進んだものの、感情移入して、心で体感できてない。
正直、血の通わない冷たさが否めず、「わぁ、すごいね。」となる。

写実的な絵を突き詰めると、「写真で良いじゃん。」ってことになり。
昔の絵画風に加工したければ、写真をもとにソフトウェアで、水彩画風・油絵風などそれなりに可能。

アール・ヌーヴォーが、ジャポニズムの浮世絵の影響を強く受けたように、宮崎アニメは文化の域に達しているものだと、線であることの意味を再認識。

PCに、重力や重量など様々な物理法則や要因を考慮して計算させ、実際の人間の動きをモーションキャプチャしてみたり、高価なプラグインまで使って質感を表現したり、最終的にアニメっぽく仕上げてみても、はやり脳へ到達が限界で、心には届かない。

まだ進化の過程で、そこまで近付けるかも知れないけれど、何処かに心象を加えるプロセスは必要になるだろう。『攻殻機動隊』風に云えば、ゴーストが宿らない。

未来少年コナンが、ラナを抱えたまま高いところから飛び降りても。
アルバトロスに超小型核のプラントでも、小山田真希がラムダを作って都心を飛び回っても。
フィアットが、すごい傾斜の崖を上っても。
風使いが、メーヴェで空を舞っても。
海賊ドーラが、トンボのような羽のクラップターで飛んでも。
ロボット兵が、すっごいビームで、石造建築を切り裂いても。
ネコバス、まっくろくろすけ、トトロが、居ても。
人間が豚の姿になっても。

頭で考えて、ありえない出来事も、ありありとした現実感で、鳥肌の実感としてリアルに伝わってくる。
それは、心で見た記憶が、匠にデフォルメされた線でこそ、想像の余地があり、呼び起こせるのではないかと。

あと、個人的に。

今回のジブリ作品は、流行の歌手を使ったり、安易に売れているタレントを声優にしたり、大人の事情や、お金儲けが、見え隠れしないところがステキ。

男の子の声は、女性の声優ではなく本当の男の子、市場原理主義ではなく細部まで良い作品を作ろうとしている姿勢が好きだ。

それは、エンドクレジットにも云えて、この映画を作った人達ということで、監督も声優も、そして、此方 髙井真一、すべて同列の「あいうえお順」。

だからこそ、打ち上げの時も、作った人たちが、子供から大人までみんな笑顔で幸せな気持ちになれたのだと思う。