映画『崖の上のポニョ』公式サイト
2008年7月19日全国ロードショーに向けての、映画『崖の上のポニョ』公式ウェブサイトを公開しました。
映画『崖の上のポニョ』が完成して、子供も大人も笑顔の、楽しい打ち上げパーティーに居ても、オレの仕事は残っていたわけで、今日が心からの打ち上げ気分。
それはもう、世界の宮崎駿監督作品ですから、いろいろ大人の事情もあり、ネットに公開できる素材も限られているのですが、最大限使用。
ポニョが動く姿はNGなので、パラパラアニメ風ということでFlashで少し動かしましたが、劇場予告編が一番です。今のところ、ネットでの予告編の配信は行わない方針なので、お近くの映画館へ。
映画『崖の上のポニョ』公式ウェブサイトのトップのFlashで、「作品の内容の解説」ボタンをクリックしてみてください。 映画館で上映前に、薄暗い中、パンプレッとを見ながら、ドキドキして内容を想像するように、また、絵本のような感じで、お楽しみいただければ幸甚です。
映画『崖の上のポニョ』、それは現代童話。
コンプライアンス過多の社会へのアンチテーゼでもあり、いつしか水道水で生き物を飼う事ができなくなてしまった現代への問題提起でもあると。
昔は、遊具で遊んで怪我しても、親は遊具に責任転嫁しなかった。 確かにリスクはあっても、体で覚える経験は、口では伝わらない。
普通の水道水で、金魚が飼えた頃。 危ない沼や、危険な海、台風の中、森の奥、後から叱られても、いろんな冒険ができた世界で、子供時代を過ごせて良かったと思うから。
初号試写を観たので、レビューを少々。
映画『崖の上のポニョ』は、そりゃもう楽しい。
暇さえあれば映画を観てますが、自分の中に形成された、わくわく感とか、ドキドキ感とか、いろんなレベルゲージにより、無意識にその映画の価値を判断してしまいます。
けれども今回は、ピンポイントで突き刺ささる感じで、それぞれのメーター振り切りって感じ。
子供は、画面の隅々まで動くアニメーションを、わーわーわーわーわー...わぉわぉと、楽しむでしょう。
けれども、童話的作品でもあるので、大人は見る年齢により、楽しい中にも、気付かされることや考えさせられることもあるかと。そういう点で、何度見ても楽しめそう。
さらに、ジブリファン、宮崎アニメファンには、たまらないと思います。
ポニョの動きに、未来少年コナンのジムシーを感じたり、リサの運転に、ルパンのカリオストロの城のカーチェイスを感じたり、グランマンマーレの天海祐希さんも、そりゃもう最高で...。
やはり、鳥獣戯画 > 浮世絵 > 宮崎アニメ。
日本文化として誇れる、アニメーションです。
線でどこまで、手触りや心象までも表現できるか。
3DCGもかなり技術的に進んできましたが、感情移入して、心で体感できてますか?
オレは、正直、血の通わない冷たい感じは否めず、「わぁ、すごいね。」と思う程度。
写実的な絵を突き詰めると、「写真で良いじゃん。」ってことになります。今は、逆に写真をもとに Photoshop などで、水彩画風・油絵風なども楽勝ですよね。
アール・ヌーヴォーが、ジャポニズムの浮世絵の影響を強く受けたように、宮崎アニメは文化の域に達していると思いました。
PCに、重力や重量など様々な物理法則や要因を考慮して計算させ、実際の人間の動きをキャプチャしてみたり、カメラの位置を決めて、ライティングも調整して、3DCGを作り、高価なプラグインまで使って質感を表現したり、最終的にアニメっぽく仕上げてみても、やっぱり脳が限界で、心には届かない。
まだ進化の過程で、そこまで近付けるかも知れないけれど、やっぱり何処かに心象を加えるプロセスは必要になると思う。
『攻殻機動隊』風に云えば、ゴーストが宿らないのかなと。
未来少年コナンが、ラナを抱えたまま高いところから飛び降りても。
アルバトロスに超小型核のプラントでも、小山田真希がラムダを作って都心を飛び回っても。
フィアットが、すごい傾斜の崖を上っても。
風使いが、メーヴェで空を舞っても。
海賊ドーラが、トンボのような羽のクラップターで飛んでも。
ロボット兵が、すっごいビームで、石造建築を切り裂いても。
ネコバス、まっくろくろすけ、トトロが、居たとしても。
人間が豚の姿になったとしても。
頭で考えて、ありえない出来事であっても、ありありとした現実感で、鳥肌モノの実感としてリアルに伝わってくるモノ。
やはり、心で見たものを、匠にデフォルメして線で表現すると、直接心に響く。
そういうものだと、改めて感じさせられました。
あと、個人的に。
今回のジブリ作品は、流行の歌手を使ったり、安易に売れているタレントを声優にしたり、お金儲けが見え隠れしないところがステキ。
男の子の声は、ありがちな女性ではなくて本当の男の子を使い、市場原理主義ではなく、細部まで良い作品を作ろうとしている姿勢。
それは、エンドクレジットにも云えて、この映画を作った人達ということで、監督も声優も、末席を汚しただけの此方 01(髙井真一)までも同じ扱いで、あいうえお順。素晴らしい。
だからこそ、打ち上げの時も、作った人たちが、子供から大人までみんな笑顔で幸せな気持ちになれたのだと思う。
そして、きっと見る人達にも伝わるものと祈っています。